中継や配信の音声において、「N-1」とは、通常、複数の音声信号の中から一つを選択し、その信号を除外することを指します。これは、オーディオミキシングの一種です。

例えば天気中継など、スタジオと掛け合いのある中継において、放送される音声は、中継先の音声+スタジオの音声になります。この時、中継先の人に放送の音声を聞いてもらうようにすると、放送の音声は遅れて聞こえるために話しづらくなってしまいます。
また、Zoomでハイブリッドセミナーやハイブリッドイベントを開催する場合、会場には「会場音声+Zoom音声」を流しますが、Zoomには「会場音声」のみを流す必要があります。ここでZoomの音声もZoomに送ってしまうと”ハウリング”が発生してしまいます。

この様に、複数の音声信号(N個の音声信号)から、-1してオーディオ出力をすることを、N-1(エヌマイナスワン)とかマイナスワンと呼びます。N-1手法は、オーディオミキシングにおいて非常に重要な手法であり、音声処理においても頻繁に使用されます。

ZOOMとN-1(マイナスワン)

コロナ禍で広まったWeb会議システムですが、制限が明けても”イベントのハイブリッド開催”の手段としてZoomやTeamsなどのWeb会議システムが重宝されています。遠方からの参加者であったり、海外有識者の登壇などのハードルを確実に下げてくれたIoTといえるでしょう。

そんなZoomなどのWeb会議システムですが、参加者全員が別々の場所や部屋・もしくはイヤホンマイクなどで参加していた時は何の問題も起きていなかったのですが、講演会場と海外とか、本社会議室と支社会議室など、「"多人数参加"対"個人参加"」や「"多人数参加"対"多人数参加"」になった場合は、N-1(マイナスワン)の知識と運用が必須となります。

例えば屋外のイベント会場にZoom参加者を登壇させる場合。会場の音響設備では、"会場にいる人のマイク"と"Zoom参加者の音声"を流す必要があります。
ですが、会場からZoomへは"会場にいる人のマイク"のみを返し、"Zoom参加者の音声"は返してはいけません。これを返してしまうと「ハウリング」が発生してしまうわけです。

ですので会場では、メインのスピーカーから出す音と、Zoomへ返す音を分けて組んであげる必要があります。例えばこのような感じで、ミキサーを使ってN-1(マイナスワン)を構築してあげます。

これらは、例えば会議室やホテル・会場のPA音響設備のみで対応可能なこともあれば、ZoomはZoom用のスピーカーを別途立ててあげる方が簡単なこともあります。なので、N-1が必要になるという予備知識の下、会場の音響さんと打ち合わせをすることが、企業担当者としても必要となります。また、上記のように複雑になることから、当日急に「Web会議参加者が登壇します」となっても対応できない場合もあるかと思いますので、ZoomなどのWeb会議システム登壇者がいる場合には、事前に会場のPA音響さんと打ち合わせをしておくことを、強くお勧めいたします。

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